検査に関する質問
食事・運動療法に関する質問
治療薬における質問
質問の回答
一般的な質問
- 糖尿病とはどんな病気ですか?
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体の中のインスリンというホルモンが不足したり、働きが悪くなることで血液中のブドウ糖(血糖値)が多くなってしまう病気です。
血糖値の管理が悪い状態が長い間続くと様々な合併症を引き起こします。
- 糖尿病は治りますか?
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残念ながら現時点では一旦糖尿病になった人は完治することはありません。
食事療法、運動療法、薬物療法などを行いながら、糖尿病と仲良く付き合っていかなければなりません。
- 糖尿病になったら合併症が出てしまうのでしょうか?
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しっかりした治療をすることにより最大限、合併症の発現は防ぐことは可能です。
しかしながら個人差が大きいことも事実です。糖尿病だけでなく、他の生活習慣病を予防・治療しなくては合併症の発現は抑えられません。
検査に関する質問
- 血液検査は空腹で行わなくてもよいのでしょうか?
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空腹で採血する必要はありません。食後に採血することで、空腹で採血をすること以上の情報を得ることができます。
- 血糖値だけ良くすれば糖尿病は克服することができるのでしょうか?
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糖尿病の治療目標は合併症の予防にあります。血糖値だけ良くしても、他の高血圧や高脂血症といった生活習慣病も治療しなくては合併症を完全に抑えることはできません。
- HbA1cとは何ですか?
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1~2ヶ月間の血糖コントロールの指標です。
糖尿病の血糖コントロールを行う上で、最も頻繁に行われている検査です。
当院ではHbA1cは採血後、約10分間で結果がわかります。
- HbA1cはいつも良いといわれるので問題ないですよね?
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ここに落とし穴があります。HbA1cがいくら良くても食後の血糖値が高いと大きな血管の合併症(心筋梗塞や脳梗塞など)を引き起こすことがわかっています。実際に私の診てきた患者様にもHbA1cが良いと言っても、心筋梗塞になっている患者様が多くおられます。その方たちの食後の血糖値は大抵の場合高かったのです。
上下動の少ない安定した血糖の変動も大切なのです。 当院ではHbA1cと同様に食後の血糖値を重点的にチェックいたします。また、動脈硬化の強い方に対しては、積極的に心臓の冠動脈精査依頼を行っております。
- 血液検査の結果はいつ教えてもらえるのでしょうか?
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HbA1cと血糖値と検尿の結果は検査後約10分で判明します。
その他の検査(肝機能、腎機能、脂肪など)は外部に委託しますので、次回の診察時にお知らせすることになります。
食事・運動療法に関する質問
- 運動療法はどの程度行えばよいのでしょうか?
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よく30分以上を週に3回程度は行いましょうといわれます。
しかしながら現代社会では特に働いている人の場合、なかなか時間が作ることができないのも事実です。理想的には有酸素運動を一日30分以上、週に3回以上行うのが良いでしょう。しかし、時間がとれない人の場合は少ない時間でも構いませんので、足腰の筋肉を使えば良いのです。通勤でバス停を一区間歩いたり、エレベーターを使用せずに階段を昇るといった、些細なことから始めてみましょう。最近では少量の運動でも頻回に行うことで代謝を改善できるといった報告もされています。また3分間隔で緩急をつけて普通歩行と速歩きを繰り返すインターバル歩行が最近では推奨されています。
- 運動をすれば血糖値が下がりますか?
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運動により血糖値は低下します。一時的に下げる効果と継続して下げる効果があります。
運動療法の本来の意味とは運動を継続的に行うことにより、筋肉が使われます。筋肉を使うことにより、血管内の余分なブドウ糖を減らすことのできる機能を持った受け皿が増えます。この受け皿を多くするために運動をするわけです。一回だけ運動を行っても3日程度で消えてしまいますので、継続して行っていくことが重要です。
- 痩せなさいと必ずいわれるのですが、どのような食事をすればよいのでしょう?
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健康診断など医師から簡単に「痩せてください」と言われた経験のある方は多いと思います。しかし簡単に痩せろといわれても難しいのが実情です。現代は飽食の時代で何でも食べられる時代です。このような環境のため小児の糖尿病も20年間で10倍にも増えています。その多くの原因は肥満です。
特に外食産業が繁栄したことは我々の食生活に大きな影響を与えています。塾帰りにファーストフードで食事をしたり、ジャンクフードを食べたりと、脂肪分や糖分の摂りすぎが国民全体を肥満の道へと導いているのです。肥満のある人の食事内容を聞いてみると、多くは単純に食べすぎです。
特に炭水化物(米、麺類など)が多く、油ものを摂りすぎています。
つまりファーストフードの食事と形は異なるものの、栄養素的な内容は同じなのです。
私が患者さんにいつも言うこととして
- 良く噛んで時間をかけて食べる。
このことで脳は満腹と錯覚しますので食事の全体量を減らすことができます。 - 油ものを極力減らす。
肉や魚を食べてはいけないとは言いません。食べて良いのです。 しかし、脂肪を多く含んだ肉や魚はできるだけ避けてください。 - 米を今まで食べている量よりも減らす。
炭水化物の食べ過ぎは内臓脂肪を作ってしまいます。 この点は現在の糖尿病学会の食事療法には問題があるとも言われていましたが、最近ではこの点も考慮され修正がなされています。 炭水化物を食べなければ血糖値が上がらない事実があります。しかし生涯続けることは無理です。肉魚を毎日食べていたら飽きてきます。一時的に活用するのは良い方法とは思いますが、人間の最も飽きない食品は??炭水化物です。 続きは後の項目で - 寝る前3時間は何も食べないこと。
多くのモデルで実践されているダイエット方法です。 モデルは基本的に食事にも気を遣いますが、良く噛んで遅い時間に食べないことでその体型を維持していることが多いようです。特に遅い時間に炭水化物や脂肪摂取を行うと脂肪の蓄積につながってしまいます。
- 良く噛んで時間をかけて食べる。
- テレビやネットで糖尿病に良い食品があるとか、これで糖尿病が治るという漢方薬をみるのですが。使えば良いのではないでしょうか?
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最近非常に多い質問です。現在各テレビ局で競うようにして健康番組が作られています。余程視聴率が上がるのでしょうね。特に問題なのは民放系の番組です。裏をみればスポンサーが付いているではありませんか。ある番組ではその食品が体によいと言えば翌日にはその商品が陳列棚から無くなるとのこと。よく考えてみてください。
それだけ効果のあるものならば、とっくに医療機関で使用しています。
こう話すと「何とかという医学博士の先生が言っていた」と。私も医学博士です。
日本の医学博士なんていうものは医者で大学病院勤務していれば誰でもとれるんですよ。ちなみに私が今まで見た限り、食品の説明をしている時に出てくる医師は"こんな人みたこと無いし聞いたこともない"といった人です。だまされてはいけませんよ。
これらの番組の特徴として、見ている人が病気にかかっていないということを前提にしていることです。糖尿病のない人には良いかもしれないけれど、糖尿病の人が食べたら大変なことになるぞ、という食品がでてくるのです。もし実践したいときには必ずご相談ください。
漢方薬で「糖尿病が治る」というものを私も良く目にします。そんな薬があればとっくに糖尿病の専門医は使用しています。
私が大学病院に勤務していた頃、こんなことがありました。
ある患者さんが意識不明で運ばれてきました。原因を調べてみると低血糖昏睡だったのです。
その患者さんは漢方薬を飲んでいたので、その成分を取り扱い某薬メーカーに教えてもらうように依頼しました。 するとオイグルコンという糖尿病では以前は頻用される薬が粉にして混ぜられていたのです。完全に詐欺です。このようなケースは結構多いようです。
良くあるのが痩せ薬として売られているもの。中に甲状腺沫が入っているものです。これは必ず痩せますが、あとでとんでもない事態が起こります。場合によっては死亡します。
医薬品として扱われていないものは手を出さないのが賢明です。
藁にもすがる思いで購入しているのでしょうが、そんなうまい話はどこにもないのです。
またおもしろいことに、この手の物に手を出す人は、食事での血糖値のコントロールがうまくできていない傾向があるのも事実です。
- 油ものを食べないようにって言われますが、体に良いといわれる油なら大丈夫ですよね?
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これも私の大学病院時代の話。
「人間ドック学会推奨の油があるって宣伝されているぞ。でもこれって油には変わりないだろ」と医師の間で話題になりました。
すぐに、その油を販売しているメーカーに電話することとなりました。
「糖尿病に対してのデータはあるのですか?」と言う質問に対して「実は糖尿病患者さんのデータは無いんですよ」との返事がありました。これを機に私たちと実態調査をすることとなりました。教育入院をしている患者さんに協力を得て、その油を入れて作った食事と一般的な油を入れて作った食事を日を分けて食べてもらいました。そして血糖値やその他の油に関する血液検査を行いました。
『結果として2つの油の差はない』でした。
この結果は糖尿病学会で発表しましたが文章で論文にしましょうとメーカーに提案したところ「勘弁してください」との返答でした。つまり油は油。カロリーは変わりません。
でもその後のCMをみても「○○○だから、いくら使っても大丈夫」ですって。
食品メーカーは基本的に売れることしか考えていないんでしょうね。
ただし、どうしても油を使う必要がある場合は、動脈硬化を抑える効果があるような健康油やオリーブ油が良いと思います。
- 疲れたときに栄養ドリンクを飲むのですが?
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非常に良く耳にします。
栄養ドリンクはその成分がブドウ糖を使用していることがほとんどです。
健康な人が動いて疲れたときには、血糖値が低下します。この時に栄養ドリンクを飲むと、ブドウ糖は体に非常に取り込まれやすいため、血糖値が上昇して疲れがとれたような気分になるのです。 しかし普段から血糖値の高い糖尿病の人が飲んでしまうと、とんでもなく血糖値が高くなってしまいます。栄養ドリンクだけでなくスポーツ飲料でも同様のことがいえますので注意してください。清涼飲料水症候群といって清涼飲料水の飲み過ぎによって糖尿病になってしまうこともあります。
子供さんにも注意を促してください。
- カロリーオフの飲料水なら飲んでも大丈夫でしょ?
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皆さんは飲料水のカロリー表示を注意深く見たことがあるでしょうか。
ノンカロリー・カロリーゼロ:100ml当たり5kcal以下であれば表示できるカロリー控えめ、カロリーオフ:100ml当たり40kcal(飲料水では20kcal)以下で表示できる無糖・シュガーレス:砂糖や果糖や乳糖などの糖類が100g(ml)中に0.5g未満で表示できるというようにカロリーがないわけではありません。
でもどうしても飲みたければノンカロリー・カロリーゼロを選ぶべきでしょう。 基本的に甘いものに慣れると甘いものが欲しくなりますので、できるだけ抑えましょう。 - 最近、糖尿病の宅配食が多くみられるようになりましたが、どんなものでしょう?
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糖尿病は教育入院があるように、また百聞は一見に如かずという言葉もあるように、一度体験しないとなかなか理解できないものです。
そういったニーズに合わせて当院では近隣に配達可能な糖尿病の宅配食のパンフレットを揃えています。ずっと使う必要は無いと思います。
試しに1ヶ月利用するだけでも、その後の食生活に大きく影響してくるものと思います。
治療薬における質問
- 炭水化物を食べなければ血糖が上がらないと聞いて実践しようと思っているのですが
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食後高血糖により弊害を考えると、理にかなった食事方法であると考えています。
しかし問題も多く存在します。上記でも触れましたが人間の食事の中で最も飽きの来ない食品は何かというと、米やパンなどの炭水化物です。世界共通です。
この方法を部分的に用いて利用することは非常に良い方法と考えています。 実際にそのような指導を行うこともあります。
ダイエットを考える場合にも体重減少も最もスムーズに生じ、良い方法なのですが、長期的に考えると問題があり 生涯続けるとなると非常に困難です。
また痩せ型の患者さんがこの方法を用いると、さらに痩せてしまい筋肉量も減少してしまいます。筋肉は糖の重要な代謝を行う場所であるため減ってしまうことは非常に問題です。
筋肉をつけるためには炭水化物と蛋白質を食べてインスリンを増加させた状態で運動をすることが重要となります。
さらに蛋白質の過剰摂取により弊害や脂質の過剰摂取につながってしまいます。これにより腎臓や他の臓器に影響を及ぼすとも考えられています。
実際に、この治療方法を実践している医療機関から当院に転院された方が数人当院にもおられます。当初は炭水化物を抑えただけで肉類、油ものの摂取制限なく食べていても血糖値が良好であったらしいのですが、次第に飽きが生じ米やパンなどを同時に食べるようになって血糖が上昇して、インスリン治療していましたが投与量を増やしても高血糖を維持する状態でした。上昇した原因は何なのでしょうか?
外食や海外旅行などで実践することに対しては良いのですが、ほとんどの人が生涯続けていくことは無理でしょう。
月並みではありますがバランスを考えて食べるべきなのです。
- 糖尿病の薬ってどんなものを使うのですか?
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この20年位で糖尿病薬も随分と増えました。
内服薬ではスルフォリルウレア剤、アルファグルコシダーゼ阻害剤、ビグアナイド製剤、インスリン抵抗性改善薬、グリニド系製剤、DPP-4 阻害剤、SGLT2阻害剤、注射薬では各種インスリン製剤、GLP-1アナログ製剤、経口GLP-1製剤など、各薬剤ともに一長一短はあり、その人のあった薬剤を選択する必要があります。
使い方に関しても各人の生活パターンによって異なった使い方も行ったりします。
- 血糖値の改善にともなって体重が増えてしまったのですが。
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高血糖状態が長く続くと膵臓から分泌されるインスリンが効かなくなり、生命維持のために尿中にブドウ糖を捨ててしまいます。またブドウ糖が体の中に入ることができなくなるため体重が減少します。しかしこれは飢餓状態にあるのと同じで体にとっては最悪の状態です。
治療が開始されインスリンの働きが改善してくるとブドウ糖が体の中に入ることができるようになるため、必然的に体重は増えてきます。
ただし多くの糖尿病薬は体重を増やす作用があることも事実です。
- 糖尿病も長くなると薬が効かなくなると聞いたのですが。
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昔から使用されている薬の中にスルフォニルウレア剤(SU剤)というものがあります。
有名なところではオイグルコンなどがありますが、これらの薬は基本的に膵臓に強い刺激を与えてしまいます。20年くらい前よりアマリールという薬が発売されて、オイグルコンよりは刺激が少なくなった薬も登場しています。しかし、少量を使用すれば影響は少ないですが、量を多く使用してしまうと膵臓の疲弊を招くことにもなりかねません。
当院ではSU剤は使用はしますが、出来るだけ少量で膵臓のインスリンを出す細胞を出来る限り温存していく治療を選択しています。
- DPP-4阻害薬、GLP-1アナログ製剤で糖尿病が治ると聞きました。
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メディアの過大評価です。日本のメディアは何に対しても過剰です。DPP-4阻害薬は内服薬で非常によい薬であることは確かです。ラットの実験では膵臓のインスリンの細胞を増やす傾向があったことも認められています。しかし人間に使用して膵臓が元に戻るというようなことはありません。GLP-1アナログ製剤は注射薬ですが、こちらも同様で、完治することはありません。
DPP-4阻害薬よりは強力に膵臓の細胞を増やす結果が文献上は認められていますが、完全ではありません。どちらの薬剤を使用するにせよ、食事・運動療法は必須となりますし、治療における絶対的な力としてはインスリンにとうてい及ばないというのが使ってみての実感です。なお1型糖尿病の場合には使用出来ません。
- SGLT2阻害薬という体重も減り血糖も下がるらしいので使ってほしいのですが
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平成26年に発売された薬で、尿から血液中の余分な糖分を排泄させて血液中の糖分を減少させます。糖分と同時に体内の水分も尿として排泄させるため以前は”60歳以上の方には脱水を生じさせる可能性があるため使用を控えるように”と勧告されていた薬剤ですが、現在では多くの臨床データが出てきて比較的高齢の方にも問題なく使用できるようになっております。
基本的には肥満者に適応となる薬で、特に炭水化物や糖質を多めに摂取してしまう方には良い適応となります。血糖降下作用も良い薬剤ではありますが10人に数人は効果が乏しい方もいらっしゃいます。
効果が出れば食後の血糖の上昇も抑えられ、血糖の上下幅も安定します。しかし、食事制限があまりできていない人では効果が乏しい印象もあります。
効果に関しては血糖の減少効果以外にも心臓、腎臓、肝臓、尿酸など他方向に良い結果が認められている薬剤で一粒で何個もおいしいといえる薬剤です。
尿へのブドウ糖の排泄により血糖が減少することから空腹感が強く感じてしまい、使用しているうちに過食となり、体重増加を来たす方もおられ、このような方には使用中止することも有ります。
当初は2型糖尿病の方だけに使用できる薬剤でしたが現在では一部の薬剤は1型糖尿病の方にも使用できるようになっております。
- インスリンやGLP-1アナログ製剤の注射って自分でするのですか?
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自分で打ちます。
インスリンの注射は皆さん嫌いますが、現在の糖尿病の治療においては、「早い段階からインスリンを導入するべき」との見解となっています。
血糖コントロールが悪いにもかかわらず、漫然と内服薬治療を行っている方をよく見かけますが、見ていて非常にかわいそうに思えてきます。最近では多くの内服薬が発売されていますが、では血糖を抑えるのに最も有用な薬は、と言われたらインスリンなのです。糖尿病を専門とする医者は、一般内科の先生よりも確実にインスリン導入時期が早いことも事実です。
何故でしょうか?
様々な多くの合併症に出会っている苦い経験があるからです。血糖コントロールの重要性は他の分野の先生とは見方が大きく異なります。インシュリン注射は糸のような細い針ですので痛いものではありません。
導入の際には理解できるまで丁寧に指導いたします。
- 自己血糖測定は行った方がよいのでしょうか?
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インスリンを導入する際には基本的に自己血糖測定を開始します。
インスリンの量を調整するためには自己血糖測定が欠かせません。インスリンを使用している患者さんは基本的に保険診療で血糖測定ができるのですが、内服治療の場合は保険が適応となっておらず、自費購入してもらうしかありません。
「全員が保険適応になれば良いのにな。」といつも思っています。
というのも自己血糖測定を行うと患者様の食事に対する意識が全く変わってきます。
漠然と食べていて「これなら血糖は上がらないかな」と考えながら食べるよりも、「この食品を食べるとこれだけ血糖があがるから次回から気をつけよう」と考えながら食べるのでは、血糖コントロールが全く異なってくるからです。
使用メーカーは、ロシュ、テルモ、ニプロ、ラインスキャン・アボット(リブレ)、アークレイのものを使用しています。
フリースタイルリブレ
2016年から新たな血糖測定器“リブレ”が本邦で発売となっております。
腕に装着したら2週間付けたままで、専用機器もしくはスマートフォンで血糖を測定することができます。
2022年からすべてのインスリン使用者に対して保険が適応できるようになりました。
注意点としては血糖の流れを把握することができるのですが、センサーごとに誤差が必ず生じますので、装着後何度か実際の血糖値を見てリブレが示した値との誤差を確認して誤差を考慮して血糖を認識する必要があります。
誤差が大きいこともあるため、実際には高い血糖でも低く表示されてしまっていたり、その逆もあったりで使い方を間違えてしまうと使う意味がありません。
誤差をしっかりと確認して使用すれば従来の血糖測定器のように指先を針で穿刺する頻度は極めて少なく有用な検査といえます。
ただし、内服治療だけの方は、保険の適応がないので自費での購入となります。